採用されたら
東京航空局は東日本の空港を管轄しており、行政職の職員はその中でも比較的規模の大きい空港に配属されることとなります。
北海道地区
丘珠空港事務所新千歳空港事務所
函館空港事務所
稚内空港事務所
釧路空港事務所
札幌航空交通管制部
独立行政法人 航空大学校帯広分校
東北地区
三沢空港事務所仙台空港事務所
秋田空港・航空路監視レーダー事務所
航空保安大学校 岩沼研修センター
独立行政法人 航空大学校仙台分校
関東甲信越地区
国土交通省(本省)東京航空局
東京空港事務所(羽田)
成田空港事務所
新潟空港事務所
東京航空交通管制部(所沢市)
はじめは主に各地の空港事務所等(太字の官署)に採用され、約2~3年の間、現場で公務員としての初歩的なスキルを身につけていただきます。
その後、東京航空局に異動し、中堅クラスの係員として各部門にて能力を発揮していただき、さらにその後、本人の希望・能力・適正等を考慮して国土交通省(本省)航空局の勤務となる場合があります。
係員から係長へ役職が上がる昇任異動の際に、東京航空局管内の各地(本人の希望等により西日本地区の勤務の可能性もあり)の空港等及びその他の地域に異動し、概ね2~3年の間、現場にてスキルアップを行うこととなります。
その後は係長として東京航空局もしくは本省勤務を経た後、課長補佐等の役職にて地方勤務をしていただき、また在京官署へと異動となります。
というわけで、航空局での勤務は国土交通省(本省)航空局、東京航空局及び大空港の多い関東地域を中心とした全国(東日本)異動となります。
航空行政の魅力
東京航空局は昭和42年に発足した比較的新しく、航空に関する行政ニーズも未だ増え続けており、まさに発展途上にある組織です。そのため、職場は既成概念にとらわれず「柔軟な思考」や「チャレンジ精神」を持って、日々の業務に取り組んでいます。また、職員間の「コミュニケーション」を大切にし、同僚や上司と議論を交わす機会を多く持っています。
空港は非日常的空間であることから、刺激と活気の中、高い就業意識を持てることはもちろん、各空港→東京航空局→国土交通省航空局→各空港のような人事ローテーションとなり、“Plan Do See”といった企画側と実施・実行側の双方で業務を行えることも大きな魅力です。
勤務地となる空港は全国にあるため、様々な場所での生活を経験・体験できます。各地の文化に触れ、人々との交流を通じ、人間性も益々豊かになると思います。
先輩からのメッセージ
平成20年採用
船山 順平
(函館空港事務所総務課 勤務)
私は平成20年10月に採用され、現在函館空港事務所 総務課の管財調達担当として働いています。
管財調達担当の業務内容としては主に2つあり、まず1つは「物品の購入・管理」です。各課からの要求を取りまとめて業者に依頼したり、また購入した物品を管理したりしています。具体的にはペンや紙といった事務用品から、航空機の離発着を援助する照明施設、航空管制に使用する各種電子機器や機械設備の部品、また除雪車や消防車に必要な部品など多岐に渡ります。
2つめは「契約」です。空港を維持運営していく為に必要な工事を発注し、業者と契約を交わします。時には入札の進行役として参加する事もあります。入札においては動く金額もさることながら、みなさんからお預かりした国の予算を適正に執行する重大な責任があり、とても緊張感がありますが、うまく進行できて契約がスムーズにまとまった時にはとても大きな充実感を得ることができます。
管財調達担当は、職場の内外に関わらず様々な人と接する機会の多い仕事でそうした出会いの中から教えられることも多く、おかげさまでとても多くの刺激を受け充実した毎日を過ごしています。
平成21年採用
小嶋 知里
(仙台空港事務所総務課 勤務)
私は平成21年4月に採用され、現在は仙台空港事務所の総務課に勤務しています。担当は庶務で、業務内容は多岐にわたります。その中でも主な担当業務は、庁舎内の物品購入、賃貸借品や庁舎内清掃等の年間契約、幹部職員や総務課職員の出張旅費の申請とランプパス(立入制限のある区域への立入を承認するもの)の申請手続き、行事予定表の作成や配付、操縦練習許可証の発行手続き等があります。庶務の仕事は、狭く深くというよりは広く浅くという感じですが、庁舎内の全ての課とつながりがあるため、様々な職種の方とかかわりながら、楽しく仕事をすることができています。
また、職場の雰囲気は明るく、若い人でも働きやすい職場環境です。分からないことがあっても質問しやすい雰囲気ですし、質問の答えと一緒に様々なことを教えて下さる優しい上司や先輩がたくさんいます。航空に関する専門知識は全くといって良いほど持たないまま入局した私ですが、今では上司や先輩に教えて頂きながら、少しずつ航空に関する知識を身につけています。
航空局には、行政職以外に技術職の職員もいますし、航空管制官や航空管制技術官、そして航空管制運航情報官や航空機検査官の方々もいますので、その分同じ世代の人も多いです。プライベートでも若い人たちで飲みに行ったりしますし、いちご狩りやさくらんぼ狩り、たけのこ狩りに行ったり、名取市や大曲の花火を観に行ったりもして、仕事のみならずプライベートでも、とても楽しい日々を過ごしています。また、航空局には転勤がありますが、「同じところで3年も働いていたら飽きるよ~(笑)」と言っている上司もいますし、それほど不安になる必要はないと思います。引っ越しの準備は大変かもしれませんが、様々な場所に行けるということは、私にとって楽しみの一つでもあります。4月には新採用職員対象の研修がありましたが、全国各地から70名ほどの新採用職員が集まって、5日間の楽しく充実した研修を終えました。同期は全国に散らばっています。どの方面に行っても知り合いがいるというのは、とても心強いことです。私は今まで地元以外の都道府県に住んだことがなかったのですが、楽しく充実した日々を過ごしています。新しい環境で仕事をすることに不安を感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、心配しなくても大丈夫だと思いますよ(^_^)v
空港事務所では、窓の外を見ると、離着陸する飛行機やお客様の搭乗を待つ飛行機がすぐ近くに見えます。旅行が大好きな私にとって、特別な存在である飛行機と、優しい上司や先輩、そして明るい同期など良い職場環境にも恵まれ、航空局に決めて本当に良かったなぁと思っています。皆さんも、非日常的な空間を前に、明るい職場で私たちと一緒に仕事をしてみませんか?
皆さんと一緒に仕事ができる日を楽しみにしております♪
平成18年採用
飛田 優司
(東京航空局総務部人事課 勤務)
私は、平成18年に新千歳空港事務所総務課に採用され、当初は庶務係として、職場環境の保持や、施設見学にきた学生の案内等を行っていました。この頃は航空行政の右も左もわからず、職員との調整で職場内をまわったりと、とにかく大変でした。しかし、この様な業務は自然と職場や空港の施設を知ることができ、職種にそってどのような業務をこなしているかということが少しずつ把握でき、航空行政への知識を高めることが出来ました。
その後、人事厚生係に配置換し、給与・福利・厚生業務という働く人にとって必要不可欠なものを取り扱うこととなりました。給与・福利・厚生は職員の生活に密着していて、不的確な取り扱いをされれば職員のモチベーションを下げ、業務に支障をきたす恐れがあります。ですので、人事厚生係になってからは、より緊張感を持ちながら仕事をすることが出来たと思います。
平成19年に現在勤めている東京航空局人事課に異動となり、給与係として勤務することになりました。業務内容は、以前行っていた人事厚生係の給与業務のみに集中し、地方官署の給与を取りまとめるといった役割から、以前にも増して緊張感を持ちながら、正確かつ迅速に行うことを心がけています。
異動の際は、産まれたときから札幌以外で生活したことがなく、東京に出ている友達も少ないので、正直うまくやっていけるか不安でした。しかし、職場に同じ世代の人間が多く、上司・先輩も明るい雰囲気で仕事をしていて、とても馴染みやすい職場環境でした。また、仕事でわからないことは気軽に相談でき、お互いの疑問等もスムーズに論議することができるので、日々刺激を感じられますし、プライベートでも遊びに行ったり、イベント等があったりして、充実した毎日を過ごせています。
航空行政は、日常生活ではあまり接点のないものです。大げさに言えば、非日常生活に踏み込んだ仕事が出来るのが「航空局」なんだと思います。そのような新しい環境の中で、日々を楽しみながら仕事をしてみませんか??
是非、皆様と一緒に仕事が出来ることを楽しみにしております♪♪
平成17年採用
冨田 ゆかり
(国土交通省航空局総務課 勤務)
私は、平成17年10月から航空局で働いています。これを読まれているみなさんは、公務員採用試験に向けて頑張っていらっしゃる方が大半だと思いますので、非常に不安に感じながらの方も多いと思います。簡単にですが、私の採用までの経緯や採用後の業務について書きます。みなさんの採用活動のお役に立てればと思います。
私は、官庁訪問時まで航空という行政組織を全く知らない状況でした。なぜ航空局を受けようと思ったのか。1次試験後、官庁訪問説明会がブロックごとに実施されますが、説明を行う予定の官庁の中で名称から直感的に面白そう楽しそうと感じたこと、そもそも乗り物が好きという興味本位からでした。実際、説明を受けて興味を持てたし、官庁訪問中もなかなか先が見えないという精神的にはつらい日々の中で、なぜか「楽しかったなぁ」という印象を受けたのが航空局でした。今でも「楽しい」と感じることがあります。
採用時は東京航空局人事課共済係に配属され、東京航空局管内職員の福利厚生に関する業務を担当しました。その後、本省(霞ヶ関)で契約係へ配属となり、航空機の運航に大きく関わる器材の製造や購入の発注(大きいものだと億単位の発注もあったりします)や航空に関わる調査、役務等の発注業務をしました。契約業務の変革時期とも重なり、発注手続きだけでなく調べたり考えたりという行為も多かったと今は思います。契約内容で分からないこと等何度も担当者と話をしたり、業者と話をしたりと多くの人との関わりもありました。
今は、本省航空局総務課内で航空機登録担当官として働いています。「航空機登録担当官って何?」と思われた方のほうが多いのではないかと思います。平たくいうと、不動産登記の航空機ver.です。日本国籍として登録されている航空機には必ず機体に“JA○○○○”という記号が表示されています。そのような記号を航空機に付与する、機体情報や所有者等を航空機登録原簿というものに記載するのが仕事内容です。現在、航空機登録担当官という名称のついている人は、日本でたった一人しかいません。そのため、日々過去の先輩方が残してくれた資料や法律等を確認しながらの状況で大変だと感じるときもありますが、直接航空機に関わるという部分が大きいため、これまで以上に航空というものを身近に感じ、楽しく仕事をしています。
また、登録官業務とは直接関係ないですが、「空の日」(9月20日)に関わる仕事もしています。9月下旬頃を中心に各空港でイベントを行っておりますので、お近くの空港へ是非足を運んでください!
私の現時点での経緯のように、航空局の組織では、東京航空局や東京航空局管内に設置されている地方事務所勤務だけではなく、本省勤務というチャンスも開かれており、非常に多様な経験をすることができます。また、事務職だけでなく技術職の方も非常に多く、立場が違っていたり、多様な経験の持ち主の方も多数いらっしゃいます。みなさん、その垣根を越えて向き合っていただけるので、様々なことを学ぶことができると思います。
その他には、いい景色にも恵まれています。事務所勤務だと空港内にありますので、飛行機等を見ることができますし、東京航空局勤務だと東京タワーや日本武道館、冬の空気の澄んでいる日には遠くに雪がかかった富士山が見えたり、春には桜を楽しむことができます。
このような環境で、あなたの力を発揮しませんか?これを読まれた方々と一緒に仕事ができることを楽しみにしています!!
平成12年採用
大塚 史信
(新千歳空港事務所総務課 勤務)
私は、平成13年2月に採用(おそらく私が国土交通省になってから最初の採用者です。←これ、ちょっと自慢(^-^))〔注1〕され、現在8年が経っています。その間、東京航空局飛行場部補償課を皮切りに7つのポストを経験させてもらいました。どのポストでもそれぞれに内容の濃い業務に携わっていましたが、ここでは、これから就職を目指す皆さんの参考になればと思い、(また、私の記憶に新しいということからも)前職と現職についてお話しさせて頂きます。
私の前職は国土交通省航空局監理部航空事業課という部署で、平成18年8月から在籍していました。航空事業課は航空会社の航空路線や運賃等に関する許認可等を業務としています。平たく言うと、日本の空にどんな “線”を引くのか、又は消すのか(←これはあまり聞きたくないですが)などを業務としている部署です。もちろん、路線をどうするのかということは、その路線を運航している航空会社がまずは決めることですが、国としても日本の空を見渡して、飛行機を利用されるお客様にとって如何に利用しやすくするかであるとか、航空業界全体の発展のために何が必要かを考えています。そう言った観点から、航空事業課では空の“線”に関する部分の航空行政施策の企画立案を行っています。私もその一員として日々持ち込まれる業務に携わっていました。当時は、与えられた業務をこなすのに精一杯でしたが、今から考えると自分がやっていた業務は正に航空行政、日本の空にどんな“線”を引くかという仕事だったなと思います。
そして平成20年10月からは、新千歳空港事務所総務課で空港管理担当の主査〔注2〕として勤務しています。前職が空の“線”について考えていたのに対して、現在はその線を結ぶための“点”について考えています。空港関係事業者からの営業活動や施設の設置等についての相談、空港内でのイベントの対応等の対外的な業務もあれば、事務所内各課との相談事項など内部的な業務もあるなど扱う業務は様々ですが、安全で安心な空港であることを大前提とした上で新千歳空港を利用されるお客様にとって利用しやすい空港となるように心がけているつもりです。そうは言うものの、空港を利用されるすべての方に満足して頂くことはなかなか難しいものがありますが、少しでも近づけるようにと思って業務に取り組んでいます。(目下の懸案事項は、新しいターミナルビル等の施設設置についての対応ですかね)
前職は中央から日本の空全体を“線”を通して見渡す部署で、現職は正に空港という最前線で“点”について考える部署という風にやっている業務に違いはあるものの、どちらも飛行機や空港を利用されるお客様にとって如何に利用しやすくするかを考える点では共通しています。(←この点では他のどの部署も一緒です)
若くて新しい考えをもった皆さんの力で、飛行機を少しでも利用しやすく、空港をもっと使いやすくしてみたいと思いませんか。皆さんと一緒にそんな仕事ができる日を楽しみにしています。
〔注1〕
国土交通省は、平成13年1月6日に旧建設省・運輸省・国土庁・北海道開発庁が統合され誕生しました。
〔注2〕
主査は係長級の職員です。