学校案内

校長挨拶


 航空保安大学校のホームページへお越しいただきありがとうございます。

 航空保安大学校は、国土交通省の航空管制官、航空管制運航情報官、航空管制技術官など航空の安全を支える航空保安職員を養成する我が国唯一の研修施設として、これまでに6,000名を越える航空保安職員を送り出してきました。
昭和34年に東京国際空港(羽田)内に旧運輸省の「航空職員訓練所」として開設されたのが始まりで、昭和46年に現在の名称である「航空保安大学校」となり、平成20年4月に本校を羽田から現在の大阪府泉佐野市に移転しました。
 また、昭和49年には本校に加え宮城県岩沼市の仙台空港隣接地に岩沼分校(現在の「岩沼研修センター」平成14年名称変更)が設置され、現場配属後の航空保安職員が、能力向上のための高度な専門知識や技能を取得するとともに現場に即した実践的な訓練を受講しています。

 今般、我が国を含めた世界の航空需要は、新型コロナウィルス感染症の影響により、国際線を中心に大幅に減少しています。
しかしながら、これまでも湾岸戦争、9.11米国同時多発テロ及びリーマンショックのような世界的な事件があっても、一時的な輸送量の落ち込み後には着実に回復し成長してきました。
 航空交通は経済発展と国際交流を支える重要な国民の足として世界的に定着しており、コロナ後においてもこれまでと同様、航空需要の回復、航空便の増加が予想され、我が国においては首都圏空港の航空交通容量の拡大など計画が着実に進められています。

 航空交通容量の拡大を支える航空交通管制システムについても、これに対応する技術開発が進められ、安全性の検証を行ったうえで導入されていますが、そのシステムを安全に運用するのは「人」である航空保安職員です。

 航空保安職員には、システムの運用に対応できる高い能力と国家公務員としての高い使命感・倫理観を備えるとともに、他の全ての航空に従事する方々と同様に、自らの業務が航空の安全に関わるものであることを認識し、強い責任感と的確な判断力をもって業務を行うことが求められます。
 航空保安大学校では、航空保安職員に対し、高度で先端的な専門知識・技量を付与するだけでなく、責任感、判断力、協調性、国際性等も育む教育訓練を行っています。

 航空保安職員の仕事は大きな責任を伴うものですが、航空の安全と発展に貢献できるやりがいのある仕事です。
 また、最近では女性の志望者・合格者が増加していることから、航空保安職員のキャリアパス構築においては、ワークライフバランスへの配慮も積極的に行われるようになってきています。

 意欲と情熱を持った多くの方々のチャレンジをお待ちしています。

 最後になりますが、今後も引き続き、航空保安大学校の業務へのご理解、ご協力及びご支援を賜りますようお願い申し上げます。



令和5年4月1日
航空保安大学校長 遠藤 武